宿曜占星術について

宿曜占星術とは

約三千年前、知恵の菩薩である文殊菩薩が二十八宿を基にして暦を作り、宿曜経を著したとされています。

これがその後、インド密教占星術に取り込まれ、中国に渡りました。そして、平安時代に空海、円仁、円珍たちにより密教の一分野として日本へもたらされました。

それを「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶日善悪宿曜経」と言います。

これを基にし、占いとして発展しました。
密教占星術などとも呼ばれています。

太陽暦で占う西洋占星術と対照的に、宿曜占星術は太陰暦で占います。

この宿曜占星術は、宿曜道と呼ばれ、陰陽道と勢力を二分したと伝わっています。しかし南北朝時代以後、貴族社会の衰退とともに宿曜道も没落していき、歴史の表舞台からは姿を消していきました。

尚、現在の一週間の曜日の語源ともなっていると言われています。

西洋占星術とは違い、内面的、感情的な運勢を観ます。あまりに当たり過ぎるため、戦国時代には織田信長が宿曜道を戦に用いたという話や、江戸時代には幕府が宿曜道を禁じた、等という話も伝わっています。尚、占いにおいては牛宿は除き二十七宿で行うやり方が伝えられています。

西洋占星術とは違い、太陽暦ではなく太陰暦を用いていますので、暦は全て旧暦で読み替えて算出します。

現在では大変すばらしいことに大藏經テキストデータベース研究会(SAT)で原典が全て公開され、閲覧できるようになっています。

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